ブラジル名盤1000円シリーズ~ソニーミュージックから30タイトル発売!まずはこの5枚!

(UPDATE )

今こそ聴きたい!時代を超えた新しさ

brasil1000

ソニーミュージックの名盤再発1000円シリーズに『ブラジル・コレクション1000』が登場!2016年7月6日に、RCAとColumbiaレーベルの作品を中心に厳選された全30タイトルが発売されました。

名盤・レア盤が1000円……CDが売れない時代ですし、今や名盤再発の価格設定としては定番化してきた感もありますが、ほんの10数年前の感覚から考えるとやっぱり凄いことです。
筆者は「良いものは広く聴かれるべき」だと考えているので、気軽に手に入れやすくなることは素直に大歓迎。どんどん聴きましょう!

というわけで今回の30枚、当然全て名盤なのですが、個人的に「ついにきたか!」感あるものがいくつか含まれてて楽しくなってきましたので、「今こそ聴きたい5枚」と題しておすすめをピックアップしてご紹介します。
どちらかと言うと、古き好きくつろぎのサウンド的なものではなく、時代を超えた新しさと瑞々しさ重視!みたいなセレクトになっています。若い人にこそ聴いていただきたい!
(でも若い人ほどもうCD買わない!という悲しさ……。ただ今回のはストリーミング等でも配信されていないものが多いので、買うなら今ですよ!)

試聴用YouTubeリンクも載せていますので、ごゆっくりどうぞ。

全30タイトルの一覧はこちらから:
Sony Music Shop 〈ブラジル・コレクション1000〉

タンバ・トリオ『タンバ』 -TAMBA TRIO/TAMBA- (1974)

通称「黒タンバ(Black Tamba)」。1960年代にジャズ・サンバのグループとしてデビューしたルイス・エサ(ピアノ)、ベベート(ベース&フルート)、エルシオ・ミリト(ドラム&パーカッション)の3人組タンバ・トリオ。ボサノヴァ黄金時代に正統派のおしゃれなジャズ・サンバを演奏していた彼らが、実験精神を爆発させて作り出した脅威の音響派サンバ・アルバムです。ルイス・エサによるクールなピアノと溶けるようなエレピ、ムーグ・シンセサイザーを駆使したエレクトロニックなうねりとフューチャーな音色、エルシオによる謎の打楽器群(特に金属系の響き!)が生み出す不思議なリズム空間、そしてベベートの柔らかなフルートとボーカルが漂うように流れ……という、とにかく刺激的で何度聞いても「新しい」1枚。一押し!!
Tamba Trio – Mestre Bimba – YouTube

あわせておすすめしたいのが、シンガーソングライター、ジョアン・ボスコ(João Bosco)の74年のファースト・アルバム。勢いあふれるギターに乗せて歌うサンバ色の強いMPBですが、タンバ・トリオが演奏に参加しており、特にエルシオ・ミリトの打楽器が活躍しまくってて楽しいです。CDはブラジル盤で10年前くらいに再発が出ていましたが今はちょっとレアかも。中古で探しましょう。
João Bosco – Bala com Bala – YouTube

タンバ・トリオ『タンバ・トリオ』 -TAMBA TRIO- (1975)

こちらは通称「青タンバ(Blue Tamba)」。「黒タンバ」のサウンドを引き継ぎながらも、より「」を前面に出した作品になっており聴きやすいです。ゲストも多数参加しており、音もより豊かにまろやかに。全体的にメロウでキラキラしたエレピが大活躍しています。
Tamba Trio – Visgo De Jaca – YouTube

同時期の似たテイストの作品として、マルコス・ヴァーリ(Marcos Valle)の『プレヴィザォン・ド・テンポ(Previsão do Tempo)』、ジョアン・ドナート(João Donato)の『ケン・エ・ケン(Quem é Quem)』もあわせておすすめ。どちらもユニバーサル・ミュージックの1000円シリーズで再発されています。
プレヴィザォン・ド・テンポ – UNIVERSAL MUSIC JAPAN
ケン・エ・ケン(紳士録) – UNIVERSAL MUSIC JAPAN

ミルトン・ナシメント『ミルトンス』 -MILTON NASCIMENTO/MILTONS- (1988)

まさに「ついにきた!」。ミナス州のシンガーソングライター、ミルトン・ナシメントが、ジャズ・ピアニストのハービー・ハンコックと先日亡くなった打楽器奏者のナナ・ヴァスコンセロスと共に作り上げたアルバムで、シンプルで清々しいサウンドにジャズ的な感覚あふれるアレンジが眩しい1枚です。もともとCDでも発売されたアルバムですが、廃盤になって以降は一度も再発されたことがなく、ずっとレア盤になっていました。
マリア・ヒタがファーストアルバムで歌った「A Festa」の原曲である「La Bamba」が収録されているのもポイントです。
La Bamba – Milton Nascimento – YouTube

ブラジルの国民的歌手エリス・レジーナの娘であるマリア・ヒタ。2003年のファーストアルバム収録の「A Festa」はこちら。
Maria Rita – A Festa – YouTube

イヴァン・リンス『モード・リーヴリ』 -IVAN LINS/MODO LIVRE- (1974)

シンガーソングライター、イヴァン・リンスの1974年発表の4thアルバム。いわゆる日本で言うところの「アーバン」な雰囲気のメロディが得意な人で、ちょっと熱血なボーカルは好みが分かれそうですが、楽曲の雰囲気は今の時代にもぴったりハマるはず。
ブラジル音楽マニアの間で異才として知られるアルトゥール・ヴェロカイがアレンジに関わっているところにも注目です。
Essa Mare – Ivan Lins – YouTube

アルトゥール・ヴェロカイ(Arthur Verocai)はリオデジャネイロ出身の作曲家兼アレンジャーで、1972年に自身のソロ・アルバムを発表。サンバ・ソウルとジャズ・ロックとボサノヴァをサイケデリックに混ぜあわせたようななんともマジカルなサウンドで、発売当時はほとんど話題にならなかったものの、後に隠れた名盤として注目され、彼の名前とともに伝説的に語られるようになりました。アルバムは2003年にアメリカで初CD化され、つい先日もイギリスのMr.BongoからCDとLPで再発されたばかり。今またあらためて話題になっています。
Arthur Verocai – Pela Sombras – YouTube

ジャヴァン『ルース(光)』 -DJAVAN/LUZ- (1982)

最後はこちらも「アーバン」な今の時代の気分向けということで。ブラジル北東部アラゴアス州出身のシンガーソングライター、ジャヴァンの世界でヒットした定番アルバムです。日本ではずっと(いかにもトロピカルでフュージョンな)謎の鳥のジャケットでおなじみでしたが、今回はしっかりオリジナルジャケットでの再発です。
何と言っても有名なのがスティーヴィー・ワンダーがハーモニカで参加した「サムライ(Samurai)」ですが、他の曲も爽快なメロディにキラキラしたサウンドと躍動するリズムが気持ち良い名曲ばかり。個人的にはカエターノ・ヴェローゾもカバーした「シーナ(Sina)」が一押しです。
Samurai – Djavan – Luz – YouTube
Sina – Djavan – Luz – YouTube

カエターノ・ヴェローゾによる「Sina」は1982年のアルバム『Cores, Nomes』に収録されており、ジャヴァン本人もゲスト参加してサビを一緒に歌っています。
Caetano Veloso – Sina – YouTube

まとめ

以上、お気に入りを見つける手がかりになれば幸いです。

今回選んだ5枚の他にも、ジョビンの味わい深すぎる遺作『アントニオ・ブラジレイロ』や、渋味サンバの超定番カルトーラの『愛するマンゲイラ』、女性ギタリスト・ホジーニャ・ヂ・ヴァレンサの可愛らしいアルバム『ウン・ヴィオラォン・エン・プリメイロ・プラーノ』、最強のサンバ・ソフトロックとして聴けるマリオ・カストロ・ネヴィス&サンバ・S.Aなどなど、どれを取っても間違いない名盤ばかりですので、是非いろいろ聴いてみて下さいね。
期間限定生産らしいので、買い逃しにはお気をつけて!

Até logo~

Popular Posts

Latest Posts

Tweets